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研究レポート

いつもの暮らしで
より多くの体脂肪を
燃やせる「MCT」

特別な運動習慣がなくても、毎日行っている掃除や調理などの日常活動。そうした日常活動でも、体内の脂質、すなわち体脂肪は燃焼されています。そんな日常活動での脂質燃焼率が、MCTを摂取しているとより上がるということが、最近の研究で判明しました。つまり、MCTを摂取していると、日常生活は脂肪燃焼チャンスにあふれているということになるんです。
運動習慣のない方にはとくに耳寄りな研究内容と、おすすめのMCT摂取方法をご紹介します。

研究レポート

体内に約100,000kcalも貯蔵された脂質をより多く消費するには?

ちょっとしたことでも体を動かすと、体内ではエネルギーが消費されます。通常、体内でエネルギー源になるものは「糖質」と「脂質」の2種類がありますが、標準的な体形の方でも、糖質は約2,000kcal、脂質は約100,000kcalも体内に貯蔵されているのです。

身体活動時には「糖質と脂質、2つのエネルギー源をどんな割合で利用するか」という選択が体内で行われます。通常、軽い運動では脂質を利用する割合が高く、強めの運動ではエネルギー供給が早い糖質を利用する割合が高くなります。

「体脂肪を燃やす」ことを目指すとき、こうしたエネルギー供給において、脂質の利用割合をより高めたいところ。
そこで活用したいのが、MCTです。
20代の運動愛好家の方を対象とした研究で、MCTを習慣的に摂ると、「中強度」(息が上がらない程度)から「高強度」(息が上がる程度)の運動でも脂質が消費されやすいことがわかっています。
そこで今回は、運動習慣のない方にも同様の実験を行い、MCTの影響を調べてみました。続けて、その実験について、詳しく見ていきましょう。

運動習慣がない中高年の方を対象に、MCT×運動の効果を検証

40~50代の運動習慣のない男女30名の方を対象に、MCT食(MCTを6g/日含む乳化飲料)もしくは同エネルギー量の対照食(MCTを含まない乳化飲料)を2週間摂取後、「低強度~中強度運動」として自転車をこぎ続ける器械(エルゴメーター)による運動試験を行いました。

運動試験は、右図「負荷」のグラフのように、運動開始から3分間は負荷20Wで一定にする「固定負荷運動」と、3分後からどんどん負荷を重くして自転車をこぐ「漸増負荷運動」の2つです。その2つの運動において、右図①~⑤の5つの項目で比較を試みました。
「脂肪酸化率」とは、脂肪燃焼率を表すもの。①②は固定負荷運動時と漸増負荷運動時それぞれの累積脂肪酸化量で、当該運動時に合計でどれほど脂肪が燃焼したかを表しています。また、③と④は固定負荷運動時と漸増負荷運動時の脂肪酸化率の最大値です。
⑤のVTは、脂質を「エネルギー源として使える最大運動強度」とも表現できる値。通常、運動強度が高くなると、エネルギー源として脂質より糖質が多く消費されるようになりますが、その割合が「脂質:糖質=0:10」となる運動強度を意味します。
実験の結果は下の表の通り、①~⑤の各項目で変化が見られました。とくに①と③では、MCT摂取時のほうが、対照食摂取時より脂質を消費していると確認できました。これは、MCTを習慣的に摂ることで、摂取しないときと比べて、低強度の運動時に脂肪の燃焼量を増やせることがわかったことになります。

 

体脂肪の燃焼チャンスを広げるMCT

MCTを摂取していると、MCTを摂取しない場合と比べ、低強度~中強度程度の運動で脂肪が燃えやすくなることが実験でわかりました。
実験では、MCTを1日6g摂取しましたが、この量はMCTオイルなら小さじ約1杯強。MCTをドレッシングにしたり、スープにかけたり、バターコーヒーのようにコーヒーに垂らすなどすると、簡単に摂ることができます。エネルギー摂取量を変えないためには、その分、ご飯を2~3口分ほど減らすのもいいですね。
身体活動の強度を示す国際的な単位として「メッツ(METs)」がありますが、メッツで表すと今回の実験で使用した自転車エルゴメーターの運動は約3メッツ。同じ約3メッツの日常活動は、「平地での普通歩行」、「立位での子どもの世話」「犬の散歩」「家財道具の片付け」などがあります。もう少し軽い運動なら、「立位での会話」などが相当します。
このように、とくに運動をしていなくても、毎日のちょっとした日常活動は、身体活動でもあるのです。いつもの生活は、実は、脂肪を燃やすチャンスにあふれていると言えるでしょう。
まずは2週間、MCTを毎日摂取して、脂肪を燃焼するチャンスを広げてみませんか?

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